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「私は絶えず罪人であり、義人である」

  • thewordforyoujapan
  • 6月4日
  • 読了時間: 4分

更新日:8月11日


「私は絶えず罪人であり、義人である」2025.6.3

―― 私はいつも芯の芯まで腐っている。けれども、神は御前において私を完全に義と宣言される。この確信を与えてくださる神に栄光を捧げます。この逆説の恵みに、私はただ畏れ慄くばかりである。――


❖ 主の前に叫ぶ者の言葉


私は絶えず、「私は最も惨めな罪人である」とうめきます。

けれども、同時に「それでも私は神に受け入れられている!」と心から喜ぶのです。

これこそが、イエス・キリストを信じる者の、真実な心の姿です。

福音を知れば知るほど、この叫びと喜びが私たちのうちに深く湧き上がってくるのです。

❖1. 聖書が示す「人間の本当の姿」

•エレミヤ17:9

「人の心は何よりもねじ曲がっている。それは癒やしがたい。」

→ 私たちの心の奥には、自分自身ではどうすることもできない汚れが潜んでいます。

•ローマ3:10–12

「正しい人は人はいない。ひとりもいない。」

→ 神の前に、自力で義とされる者は誰一人いません。

•詩篇51:5

「私は罪ある者として生まれました。」

→ 私たちは、生まれながらにして神に背を向ける存在なのです。

❖2. なぜそんな私が、神に受け入れられるのか?

答え:キリストが私の代わりに完全な義を生き、十字架で私の罪の裁きを受けたから。

•ローマ5:1

「信仰によって義と認められた私たちは、…神との平和を持っている。」

•ローマ8:1

「今や、キリスト・イエスにある者は、罪に定められることがない。」

→ それは私たちの努力や感情ではなく、イエス・キリストの義が私たちに着せられるという神の恵みのわざです。

❖3. クリスチャンとは「罪人、でも義とされた者」

•ローマ7:18(パウロ)

「良いことをしたいと思っても、それを行う力が私にはない。」

→ クリスチャンもなお罪と戦い続けています。

しかしその中でこそ、「すでに義とされた」という福音の恵みを、ますます深く味わうのです。

•ローマ5:5

「神の愛が、私たちの心に聖霊によって注がれている。」

→ 神の愛は「できるようになった者」に注がれるのではありません。

「自分にはできない」と気づいた者に、聖霊を通して注がれるのです。

❖4. 偽りの教えは、この福音を否定する

今日、多くの教会で語られている教えの中には、本物の福音を否定し、罪人としての自己認識を奪おうとする偽りの福音が混入しています。

以下のような教えは、すべて「罪人であり続ける現実」から目をそらさせようとする敵の策略です。

❌ 表面的な福音主義

 「神さまはあなたを愛しています。あなたはそんなに悪くありません。もっと前向きに自分を肯定しましょう。」

❌ 支配神学

 「私たちはこの地を支配する勝利の民。現実を変える力があなたにあります。勝利を宣言しましょう!」

❌ 霊的戦い神学

 「悪霊のせいでうまくいかないのです。先祖の罪の影響を断ち切り、解放を受けましょう。」

❌ カリスマ神学

 「もっと油注ぎを受けましょう。賛美の力で神の臨在を引き下ろしましょう。」

❌ ペンテコステ的自己肯定神学

 「私はキリストのうちにあるから、もはや罪人ではありません。」

→ この最後の教えは特に危険です。

キリストのうちにあるからといって、私たちのうちの罪が消えたのではありません。

それは、神の御前で「義と見なされている」のであって、私たち自身が完全に義になったわけではないのです。

このような教えは、ルターが命をかけて回復した福音の真理――

「Simul Justus et Peccator(義とされつつ、なお罪人である)」

を否定し、聖化の過程と日々の悔い改めを捨て去ります。

「罪人であることを否定する教え」は、十字架の必要を否定する教えです。

芯の芯まで腐っていると悟った者だけが、キリストの義の素晴らしさを真に感謝できるのです。この悟りか神からの贈り物です。

❖5. 終わり ― 本物の礼拝、本物の福音

真に神を礼拝する者は、いつでも、どこでも

「私は最も惨めな罪人である」と心の中でうめききつつ、まさにその瞬間にこう叫ぶのです。

「それでも私は神に受け入れられている!」

神は、そのように呻く者にこそ、御子イエス・キリストによる義と平安の確信を与えてくださいます。

そして、その者は罪人でありながら、

心からこの神の恵みを喜び、感謝し、平安にとどまるのです。

真の礼拝者は、霊とまことをもって神を礼拝します。

これが、「罪人、しかし義とされた者」として生きる者の、心の叫びであり、喜びの源なのです。

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