十戒の要約と解説 序言
問98 道徳律法は、どこに要約的に包含されているか。
答 道徳律法は、十戒のうちに要約的に包含されている。これは、シナイ山で神のみ声によって申し渡され、神によって二枚の石の板に書きつけられ、出エジプト記第二〇章に記録されている。その初めの四つの戒めは、神に対するわたしたちの義務を、ほかの六つの戒めは、人に対するわたしたちの義務を含んでいる。
証拠聖句 申命記10:4、 出エジプト記34:1-4、 マタイ22:37-40
問99 十戒の正しい理解のためには、どのような規則が守られなければならないか。
答 十戒の正しい理解のためには、次の規則が守られなければならない。すなわち、
1. 律法は完全であり、全人におい てその義に全く一致し、またいつまでも完全な服従をするように、すべての人間を拘束する。従って、すべての義務に対する最高度の完全さを要求し、またすべての罪の最少度をも禁ずる。
2. 律法は霊的であり、従って言葉・わざ・挙動と同様に、理性・意志・感情・霊魂の他のあらゆる働きにも及ぶ。
3. 同一のことが、さまざまの関係で、いくつかの戒めの中に命じられ、あるいは禁じられている。
4. 義務が命じられている場合には、反対の罪が禁じられており、また罪が禁じられている場合には、反対の義務が命じられている。そのように、約束が付加されている場合には、反対の威嚇が含まれており、また威嚇が付加されている場合には、反対の約束が含まれている。
5. 神が禁じられることは、してよい時はない。神が命じられることは、いつでもわたしたちの義務である。しかし、すべての特殊な義務は、いつでもしなけわばならないのではない。
6. 一つの罪あるいは義務のもとに、同じ種類のすべての罪あるいは義務が、そのすべての原因・手段・機会・その情況・それへの挑発と共に、禁じられ、あるいは命じられている。
7. わたしたち自身に対して禁じられ、あるいは命じられていることは、他の人々が、彼らの立場の義務に従ってそれを避け、あるいは実行することができるように、わたしたちの立場から努力しなければならない。
8. 他の人々に命じられることにおいては、わたしたちは自分の立場と職分に従って、彼らの助けとならなければならない。また他の人々に禁じられていることにおいては、わたしたちは、彼らに加わらないように用心しなければならない。
証拠聖句 詩篇19:7 、 ヤコブ2:10、 マタイ5:21-22、 ローマ7:14、 申命記6:5、 マタイ22:37-39、 マタイ5、27-28, 33-34, 37-39, 43-44、 コロサイ3:5、 アモス書8:5、 箴言1:19、 Ⅰテモテ6:10、 イザヤ書58:13、 申命記6:13、 マタイ4:9-10、 マタイ15:4-6、 マタイ5:21-24、 エペソ4:28、 出エジプト記20:12、 箴言30:17、 エレミヤ書18:7-8、 出エジプト記20:7、 詩篇15:1, 4-5、 詩篇24:4-5、 ヨブ記13:7-8、 ローマ3:8、 ヨブ記36:21、 ヘブル11:25、 申命記4:8-9、 マタイ12:7, マタイ5:21-22, 27-28、 マタイ15:4-6、 ヘブル10:24-25、 Ⅰテサロニケ5:22、 ユダ1:23、 ガラテヤ5:26、 コロサイ3:21、 出エジプト記20:10、 レビ記19:17、 創世記18:19、 ヨシュア記24:15、 申命記6:6-7、 Ⅱコリント1:24、 Ⅰテモテ5:22、 エペソ5:11
問100 十戒においてわたしたちは、どのような特別な事柄を考えなければならないか。
答 わたしたちは十戒において、序言・戒めそのものの内容・それを一層強く主張するために、そのあるものに付加されているいくつかの理由を考えなければならない。
証拠聖句 原文に個別の証拠聖句の記載なし
問101 十戒の序言は何であるか。
答 十戒の序言は、「わたしはあなたの神、主であって、あなたをエジプトの地、奴隷の家から導き出した者である」という御言葉に含まれている。ここで神は次のようにその主権をお示しになる。すなわち、神はエホバ、永遠・不変・全能の神、自律自存し、すべての御言葉と御業に存在を与える者、また昔のイスラエルにとってのように、すべての神の民にとっての契約の神、彼らをエジプトの奴隷の鎖から導き出されたように、霊的隷属から救い出される神であり、従ってわたしたちは、彼をわたしたちのただひとりの神として、そのすべての戒めを守らなければならないのである。
証拠聖句 出エジプト記20:2、 イザヤ書44:6、 出エジプト記3:14、 出エジプト記6:3、 使徒の働き17:24, 28、 創世記17:7、 ローマ3:29、 ルカ1:74-75、 Ⅰペテロ1:15-18、 レビ記18:30、 レビ記19:37
問102 神に対するわたしたちの義務を含む四つの戒めの要約は、何であるか。
答 神に対するわたしたちの義務を含む四つの戒めの要約は、心をつくし、精神をつくし、力をつくし、思いをつくして、主なるわたしたちの神を愛することである。
証拠聖句 ルカ10:27